三島由紀夫全集 [読書 Books]
学生の頃、どれだけ三島由紀夫全集に憧れただろうか、もともとの全集は確か赤色の装丁で、字も旧仮名使い、圧倒的な格式を感じさせるものであった。その後、三島由紀夫全集が全面改訂され、発売開始されたことも知っていたが、その時にはすでに僕は三島由紀夫にそれほど第一義的な興味、関心を示さなくなっていた。このたび日本に帰った時、全集のうち、憂国という、書籍の全集としては極めて異例なDVDと、金閣寺の2冊を購入した。感無量である。僕がもう一つ憧れてやまないのはトーマス・マン全集である。僕が大学生の頃、トーマス・マンの全集は高嶺の花だった。そもそもその現物を手にすることもなかなかなかったが、今ではアマゾンや、オークションなどで、手に入れようと思えば、簡単に購入できる。つくづくすごい時代になったものだと思う。
コメント 0