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悪霊島 [音楽 Music]

今、日本に戻ってきているのだが、アマゾンで頼んでおいたCDのうちの1枚がこれ。『悪霊島』のサウンドトラック。ここ最近”葬送曲”という記事を書いていて、また記憶がよみがえり、『悪霊島』の音楽としてのレット・イット・ビーを聴きたくて購入したのだ。

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僕のレット・イット・ビー体験は、悪霊島が最初のものだった。角川春樹が時代の寵児となった1980年代、あの頃僕は少年時代のまっただ中にあった。そしてその時代の頂点で出会った一つの音楽。その曲で僕自身も否応なく変わらざるを得なかった。それにしてもビートルズは僕にとってなんだったのか、そしてあの曲は。今思うにあの曲を初めて聴いたあの日々こそもう二度と足を踏み入れる事のかなわぬ、魂の聖域だったのかもしれない。

その記憶はいつも、体育館で体育座りをして、ステージの方を見ている小学校4年生の頃の僕につながる。音楽の発表会だったのだ。自分のクラスが何を演奏したかは覚えていない。いつも記憶として蘇るのは、別のクラスが歌った「レット・イット・ビー」なのだ。そのとき僕は、ステージを見ながら、「なんで悪霊島の主題歌を学校の音楽発表会で歌うんだろう」と不思議に思っていたのだ。

1981年当時の日本ではテレビをつければ鵺が鳴きまくり、レット・イット・ビーの音楽がかかっていたのだ。角川映画の時代を席巻した宣伝手法は、子どもに記憶を鮮明に植え付けるほど、強烈なものだった。


この動画の7:30より悪霊島の当時のCMが見れる。LET IT BEがそのまま使われている貴重なCMだ。

鵺とは伝説上の動物であり、その想像される姿は決して鳥類とは限らず、トラの胴体を持つ大柄な獣である。しかしトラツグミという鳥の鳴き声が、鵺の鳴き声であると考えられたため、悪霊島でそのキャッチコピーが使われたのだ。


悪霊島のCMを見返せば、ちゃんと最後に反響しているのはトラツグミの鳴き声である。

届いたCDを聴いてみて少し落胆したのは収録されている、レット・イット・ビー、およびゲットバックは、権利の関係からソフト化ができなかったため、それぞれレオ・セイヤーとビリー・プレストンによるインストゥルメンタル曲に差し替えられている。

もちろんオリジナルの方が良いのに決まっているが、ビートルズの曲には、和声、旋律、それ自体にマジックが宿っているのであり、このインストゥルメンタル版に差し替えられたサウンドトラックも十分魅力を維持することに成功している。権利の問題という困難をなんとか乗り越えてソフト化してくれたレコード会社に感謝したい。

権利をマイケル・ジャクソンの遺族が持っているのかどうかしらないが、ぜひ権利者の方には、日本のファンにとって、悪霊島という映画は、ビートルズのレット・イット・ビーの重要な側面にフォーカスを当て、そしてある時代を象徴する大切な作品であることを知って欲しい。そしていつか映画が公開された当時の状態でのソフト化を許して欲しいのだ。

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あれから何年という時も過ぎ、僕も心に深い傷を負った。でも金田一さん、あのステージで演奏されたレット・イット・ビーは、やはり僕にとって二度と戻ってこない、めくるめく夢幻の旅でもあった。


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